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映画ロケ地でよみがえる昭和の遊園地(1)松竹編

― 昔の邦画に残された、失われた遊園地の貴重映像を探して ―

戦後から昭和にかけて、遊園地は家族にとって特別なレジャースポットでした。休日になれば、子どもたちは夢中で乗り物に乗り、若いカップルは観覧車やメリーゴーランドの前でデートを楽しむ――。そんな時代の記憶を懐かしく思い出す方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、当時の遊園地の「映像」を見る機会は、実はほとんどありません。

いまならスマートフォンで誰でも気軽に動画を撮影できますが、昭和の時代、一般家庭に動画撮影機器はまだ高価な存在でした。残されているのは写真や、限られた家庭で撮影された8mmフィルム程度。しかも、それらが現在まで良好な状態で保存されているケースは多くありません。

 

だからこそ、昭和の遊園地をリアルに体感できる映像資料として、注目したいのが「映画」です。

当時の邦画には、遊園地が数多く登場しています。

家族映画では、休日を楽しむ子どもたちの笑顔の舞台として。

青春映画やラブロマンスでは、定番のデートスポットとして。

さらにアクション映画では、ジェットコースターや観覧車を背景にした迫力ある追跡シーンの舞台として――。

 

映画の中には、その時代の空気や人々の服装、遊具、園内アナウンスまで、当時の遊園地文化が驚くほど鮮明に記録されています。現存しない遊園地や、すでに姿を変えてしまった施設の貴重な映像が残されていることも少なくありません。

 

今回の記事では、現在でも配信サービスなどで視聴可能な作品を中心に、「昭和の遊園地映像が楽しめる邦画」を紹介していきます。

 

【松竹映画作品編】

『進め!ジャガーズ 敵前上陸』 (1968年)

横浜ドリームランド(神奈川県横浜市・閉園)

03分24秒~「ホテルエンパイア」でのライブシーン

25分00秒~園内アトラクションで楽しむシーンや、悪の組織から逃げるシーンなど(予告編にも登場)

 

 1964年に開園した横浜ドリームランドは、松竹大船撮影所に近い場所にあったため、ロケ地として便利だったようです。開園の翌年に開業した「ホテルエンパイア」も序盤から登場している。横浜ドリームランドがまだ新しい頃の映像です。悪の組織の下っ端たちがジャガーズの面々を追うために園内に突入するシーンに、アトラクションの潜水艦を使ったり、観覧車の中で悪の親玉が密談するなど、沢山のアトラクションが登場します。

 

東京サマーランド(東京都あきる野市)

37分15秒~波のプールで5人の女刺客に狙われるシーンなど

 

 1967年に屋内型レジャーランドとしてオープンしたばかりのサマーランド。この当時はプールと熱帯植物がメインでした。同年の後半に屋外遊園地エリアがオープンしていますが、本作品のロケでは屋内プールエリアのみとなっています。その後経営の変更や、施設の入れ替えなどを繰り返し、現在も夏季期間を中心に営業しています。 

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ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!! (1975年)

横浜ドリームランド(神奈川県横浜市・閉園)

23分33秒~ アトラクションに乗りながら、張り込むシーンなど

 

 万年ヒラ刑事の井狩(いかりや長介)や、その部下の志田刑事(志村けん)、チンピラの加藤(加藤茶)などが巻き起こす騒動。刑事たちは盗まれた宝石の取引現場となるドリームランドで張り込みを行うが、井狩はオクトパスに乗り続けたせいでふらふらに。

(予告編は埋め込みでは再生できませんので、YouTubeサイト上で視聴ください)

『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』(1982年 シリーズ30作目)

城島高原ファミリーパーク(大分県別府市)

39分50秒~「スカイジェット(?現存せず)」乗車シーン

 

 寅さんが三郎(沢田研二)、螢子(田中裕子)とともに別府市周辺をドライブしているシーンの一幕(この前のシーンはアフリカンサファリと思われる)。この映画の公開年に、「キジマモートピアランド」から「城島高原ファミリーパーク」に名称が変更されました(その後、「城島後楽園ゆうえんち」など改名を繰り返し、現在は「城島高原パーク」となりました。

 

谷津遊園(千葉県習志野市・閉園)

1時間33分41秒~動物園エリア~園内を歩くシーン

1時間35分00秒~観覧車に乗るシーン(係員の衣服に「トーゴ」のロゴ)

 

 映画の終盤、寅さんが仲を取りもった三郎が谷津遊園の観覧車で螢子に告白する。この映画の公開年の12月、遊園地は閉園。谷津遊園は遊園地だけでなく、プールや大バラ園、谷津動植物園などがある巨大なレジャースポットでした。現在は敷地の大部分は宅地化、一部エリアが習志野市が運営する「谷津バラ園」となっています。 

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【番外】(平成作品) 『釣りバカ日誌10』(1998年)

スペースワールド(閉園)

1時間21分55秒〜人探しのシーン(予告編にも登場)

 

 勢いで社長を辞めたスーさんが再就職の派遣先で出会った、浜ちゃんとの釣り仲間でもある若者・松五郎(金子賢)の恋人みどり(宝生舞)が、煮えきらない松五郎の態度に愛想をつかして北九州に帰ってしまう。出張ついでに北九州にやってきた浜ちゃんが松五郎と共にみどりを探すシーンの前半で、スペースワールドの駐車場で働いているみどりの父と出会う。登場時間は短いですが、スペースショットやヴィーナスGPなどのシーンが挿入されています。

 

 (予告編の埋め込みが許可されていませんのでYouTubeサイトでご確認ください)

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 他にもまだまだ見つけきれていないと思いますが、松竹映画編はここまで。

 

第二回:東宝映画編

第三回:日活映画編

最終回:東映・大映ほか編