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映画ロケ地でよみがえる昭和の遊園地(4)東映・大映ほか

― 昔の邦画に残された、失われた遊園地の貴重映像を探して ―

「昭和の遊園地映像が楽しめる邦画」を紹介してきました特集の最終回。今回は東映・大映および海外の作品をお届けします。

はだかっ子(1961年 モノクロ ニュー東映)

ユネスコ村(閉園)

31分37秒〜 おとぎ列車〜相撲ごっこ〜写生大会

 父親を戦争で亡くし、母(木暮実千代)と2人で過ごしている少年・元太(伊藤敏孝)の物語。小学校の遠足でユネスコ村に来た元太は、オランダ風車の前で秋子先生(有馬稲子)たちと相撲ごっこ。そして生徒たちは園内の好きな場所に広がり写生を始める。この作品では当時のユネスコ村内のさまざまな建築物を見ることが出来ます。

 ユネスコ村は、日本がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に加盟したことを記念して開園。各国の観光局などがパビリオンを建設し、小さな万博のようなテーマパークでした。1990年に閉園。その後、名称は残したまま再開発で「ユネスコ村大恐竜探検館」が1993年にオープンした(2006年営業休止)。

 

西武園ゆうえんち

1時間43分24秒 ジェットコースター等さまざまなアトラクション

 病に伏せった母の療養費のため修学旅行を欠席した元太は、同じく家庭の事情で欠席した友達のひとみ(大鐘光子)と一緒に、二人だけの修学旅行で遊園地に行く。

 2人の遊ぶシーンとして、現在とは全く異なる当時の様々なアトラクションが多数映像に残されています。東宝編でも紹介した「大展望塔」に登るシーンでは、エレベーターにまるでロケットの発射のような演出があることがわかります(後に「ロケット展望台」に名称が替わったようです)。

 

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番外(平成作品)「極道の妻たち 赫い絆」(東映 1996年)

エキスポランド(閉園)

0分23秒 観覧車テクノスターのタイトルバック

 大阪で極道の世界にもまれた、堂本きわ(岩下志麻)は夫・久村修一郎の襲名披露の日、観覧車の元にいた。園内のおみくじを引くと「凶」。

 

1時間48分11秒 おみくじ売り場前

 全てを終えたきわはエキスポランドのおみくじ売り場で死を装っていた久村と再会する。

 

 エキスポランドは1970年の万国博覧会会場内のアミューズメントゾーンを、万博終了に再編し1972年に開園。本作品に映る「テクノスター」は1985年のつくば万博で運営していた「スーパーゴンドラゴン」を移設したもの。2007年5月に発生したジェットコースター死亡事故により一時休園。その後再開したものの、利用客の減少などの理由で12月に再度休園、そのまま再開すること無く2009年に閉園が決定しました。跡地には2015年に大型ショッピング施設「EXPO CITY」が開業している。

 

 昭和の東映映画作品は、遊園地ロケを行った作品があまり多くはないようです。

 しかし、今回の対象外ではありますが、特撮テレビドラマでは「浜名湖パルパル」「よみうりランド」などが仮面ライダーシリーズなどのロケ地として使用されています。

 また、東映京都撮影所のセットやステージを維持しつつ、1975年にオープンした東映太秦映画村(現・太秦映画村)では、園内での映画撮影が現在でも多数行われているので、その意味ではロケ地となった遊園地と言えなくもないですね。

 なお、東映の人気シリーズ「トラック野郎」の8作目『一番星北へ帰る』(1978年)では、まだ着工もされていない現在の東京ディズニーランド付近の道路で撮影が行われていたそうです(参考YouTube)。

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス(1967年 モノクロ 大映)

二子玉川園(閉園)

25分30秒~

 ギャオスに襲われかけた少年・英一を救ったガメラは、宇宙科学センターのそばの遊園地の観覧車に英一を降ろす。愛知県の設定でゴンドラなどには「ハイランドパーク」の記載があるが、実際には二子玉川園の観覧車周辺と、ミニチュア・セットなどを組み合わせて撮影されている。

二子玉川園は1922年に開園した「玉川第二遊園」(第一は現在の身延山関東別院付近)が起源。1939年に「読売遊園」に改称。戦争による閉園後東急不動産により1954年に「二子玉川園」として開園。1985年に閉園しました。閉園後、期間限定テーマパーク「ナムコ・ワンダーエッグ」などとなり、その後の再開発で現在は二子玉川ライズとなっている(参考Web東急フォトミュージアム)。

 

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■番外編(海外)

香港発活劇エクスプレス 大福星(1985年 香港映画)

富士急ハイランド

04分30秒〜 園内を縦横無尽に駆け巡るシーン

 香港アクション・コメディ映画で一世を風靡した、サモ・ハン・キンポー監督、主演(日本ではジャッキー・チェン主演とされた)の「五福星」シリーズ第二弾。

 新宿駅からマフィアを追う香港特捜部のジャッキー(ジャッキー・チェン)らが到着したのは富士急ハイランド。「マッド・マウス」「ショック110/119」「ムーンサルトスクランブル」など今はなきアトラクションの数々を前に約5分のアクションシーンが続きます。

 

1時間16分50秒〜 待ち合わせの園内シーン

 香港特捜部により強制的に捜査協力をさせられたジャッキーと旧知の間柄だったデブゴン(サモ・ハン・キンポー)は、敵のアジトがある富士急ハイランドに大金を持って向かう。

 

1時間33分54秒〜 エンディングシーン

 現在ショップFUJIYAMAのある旧入園ゲート付近の建物より出て、現在の第一駐車場内を富士山をバックにデブゴン・ジャッキー達が歩く。位置としては現在FUJIYAMA(1996年オープン)のレールがある場所と思われます。

 

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東京暗黒街・竹の家(1955年 ハリウッド映画 原題:House of Bamboo)

浅草松屋屋上遊園地(閉園)

1時間35分30秒ごろ~ スパイが警察から逃げるシーン~銃撃戦

 戦後間もない日本で軍需列車が襲われ、多量の武器弾薬が盗まれた。アメリカ憲兵隊と警視庁は協力して事件捜査をはじめる。ラスト直前、土星型展望車「スカイクルーザー」に立てこもったスパイと激しい銃撃戦が起こる。本作品は戦後最初に日本で撮影されたハリウッド映画とも言われています。

 浅草松屋屋上遊園地は1931年の百貨店開業と同時に「スポーツランド」として開園。常設屋上遊園地の最初とされています。戦争で休園後、1946年に1階で再開、後に屋上での営業も再開しました。本作品に登場する「スカイクルーザー」は1950年に開始、大人気となったが1960年には老朽化と安全上の問題で廃止されています。また、2010年に浅草松屋の縮小にともない屋上遊園地(この時の名称は「プレイランド」)も閉園しました。

 

 本作品は残念ながら現在【公式な配信】は行われておらず、DVDも中古流通しかないようです。

終わりに

 昭和の映画作品で遊園地がロケ地の作品は他にも沢山あると思います。今回調べた中にも、一瞬だけの登場だったり、遊園地がどこか判別できなかったものは除外しています。また、間違いがある場合もあります。

 もし、他にも遊園地がロケ地で、特に印象的なものがありましたら是非コメントでお教えください。

 

 なお、本記事では当該シーンの場面スチル写真は掲載しませんでした。是非、配信やDVDなどで、実際に動いているシーンをご覧ください。

 

第一回:松竹編

第二回:東宝編

第三回:日活編

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本記事作成にあたり、一部情報確認の参考にさせていただきました