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【「ジブリパーク」構想の目指すもの】セミナー概要

 2021年11月11日、綜合ユニコム主催の『レジャー&サービス総合展2021』にて、株式会社ジブリパークの取締役 プロデューサー 兼 運営本部長 岡村徹也氏によるセミナー【 2022年秋開園「ジブリパーク」構想の目指すもの】が開催されました。

 

 ジブリパークの計画については、これまでマスコミや一般プケには、愛知県による発表のみが行われおり、ジブリパーク並びにスタジオジブリからはほとんど何も発表されていませんでした。

 

 これは、スタジオジブリの映画製作・プロモーションと同様の手法である、「宣伝しない宣伝」と同じ手法が用いられているためとのこと。その意味では今回のセミナーは、初めて「直接の関係各社以外に、ジブリパークが発表を行う」稀有な場となりました。

概要

 今回のセミナーは大変盛り沢山な内容でしたので、主だった箇所を箇条書きでお届けします。

 

●愛知で開設に至った理由

  • 愛知万博のメインテーマ「自然の叡智」が、ジブリ作品に一貫する「人・いきもの・地球に対する”愛”」に一致
  • スタジオジブリの鈴木敏夫プロデユーサーが名古屋出身
  • 愛知県からの熱意が非常に高かった
  • 愛・地球博記念公園は100年前には陶土・薪炭材の採取場で痩せた土地。
    草木のほとんど生えていない場所だった。そこに人間が手を加えることで森ができ、現在に至っている。
    人の手が加わることで環境破壊するのではなく、人間が自然を生み出した場所である。故にパークを建設しても環境破壊にはならない。

 

●ジブリパークは【テーマパーク】ではなく【公園施設】

  • 愛知県が場・施設を作り、スタジオジブリがコンテンツ提供し、ジブリパークが運営する。あくまでも愛知県の公共の公園施設である。
  • 日常から完全に切り離した世界を楽しむものが【テーマパーク】だが、ジブリパークは、現実の公園全体を借景し、ジブリの世界感をその現実と一体化させる。テーマ性のある公園施設とする。
  • 公園内にすでにある建物施設はできるだけそのまま活かし、外見をリノベーションする。
  • キャラクターグリーティングなどは一切ない。あくまでも世界観を楽しむ場である。

 

●パークの中に、エリアとしてジブリの世界が点在

  • 第一期オープン時は3エリア、翌年に2エリアを追加する
  • エリア間は徒歩20〜30分離れた位置にあり、利用者の分散を図る

 

●ジブリパーク構想では、映画と同じくプロデユーサーの他に「監督」が存在。

  • 監督の宮崎吾朗氏はジブリに入社して映画監督業を行うまでは、公園緑地などのランドスケープ設計に携わっていた経歴がある

 

●オープン日、料金

  • 21年1月に開園日、料金などを発表予定
  • パーク自身は公園なので入場料は設定しない
  • 各エリアの施設ごとに料金を設定(外から建物を眺めるだけなら無料で楽しめる)
  • 大倉庫などの料金は映画料金+αぐらい。
  • 全部見るのに5000円前後ぐらいを検討している。
  • 施設の定員は少な目にする(コロナ以前から、ゆったり見れる施設を考えていた。

 

 

なお各エリアの概要などについては、愛知県より発表されている資料を参考に。

2021年度におけるジブリパーク整備の内容について

 

来年はじめに明らかにされるという詳細情報が楽しみですね。