催眠 ザ・ライブ(1999年7月:ネオジオワールド東京ベイサイド)

(S.N.K・ネオジオワールドつくば、東京に99年7月~夏期限定オープン)

 

[第一印象]

恐怖を楽しみたいなら、最前列へ。最前列以外はそれほど恐くない

 

[ストーリー]

公開催眠実験中、被験者の二重人格性が露になり、観客に襲いかかる。

 

[感想]

●枯れた技術の3Dサウンド
 「催眠」は3Dサウンドホラー系のアトラクション。すでにこの手の技術は既に枯れた技術になりつつあるため、新鮮さはそれほど無い。あとは、3Dサウンド以外のエフェクトと、ストーリーがその面白さの決定要因となる。

 この「催眠」の場合、まずアトラクション内に入ってヘッドフォンを装着するまでの間が非常にあっさりとしている。普通、ホラーアトラク ションだと、そのアトラクションが始まるまでの雰囲気というのも重要だ。だが、このアトラクションでは、妖しげな椅子が正面にある以外は部屋に何の装飾も なく、座席に至ってはベンチである。思わず、「本当にホラーなのか?」の心配してしまうほどだ。まぁ、これはある意味やむを得ないのかもしれない。と、い うのもこのアトラクションは夏休み期間だけの期間限定だからである。予算もかなり少なかったのだろうと予測できる。
 ただし、アトラクション利用中は室内が暗闇となるため、始まってしまえばその装飾類の貧困はは見えなくなるのでそれほど支障はないようだ。
 アトラクションそのものだが、3Dサウンド以外の演出として、床に設置されているスピーカーからの音響、光による演出などが、他の3Dサウンドアトラクション並みに使われている。

 

●独自の脅かし効果も、動員人数の多さが仇
 また、この「催眠」では新たな試みとして、3Dサウンドシアターに、アクターによる演技が加わっていることが特筆できる。これは他のアトラクションにはないものだ。
 実際にどのようなシーンで使われているかについては、ネタばらしになってしまうため控える。この演技により、観客の恐怖度はかなり増している が、欠点としてはこの施設の動員人数が多いため、1人のアクターではその一部にしか効果が及んでいないというものがある。利用人数を増やしたいという運営 者側の意向があるのはわかるが、それならば他のパークのように、シアターを複数設置しても良かったのではないかと思う。